法人連携ニュース「つなぐ」1号

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法人連携ニュース「つなぐ」1号

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今月から、法人地域医療福祉連携委員会による法人連携ニュース「つなぐ」をお届けすることになりました。

患者・家族をとおし事業所と事業所がつながることで、継続的な医療・福祉の提供が可能となり患者様やご家族は安心して住み慣れた地域で暮らすことができます。
初回は、米の山病院から法人内診療所のさかき診療所につないだ患者様のご様子を紹介します。

Aさんは90歳代の女性で、米の山病院で加療・リハ実施後、くろさき苑に入所された患者さんです。
今年、3月に米の山病院へ再入院し治療を開始しましたが、食事は全く入らず、数日後には経鼻栄養が始まりました。入院から2週間後には、病状は改善傾向となり酸素は中止できました。しかし、飲み込みの状態がよくなく、言語療法士が介入したところ本人が楽しむ程度の食事摂取が限界でした。

しかし、長女さんは、「鼻のチューブを抜いて、自宅で看取りたい」「誕生日前に自宅退院を…」と
希望されました。

退院予定日まで5日…急ピッチで退院支援を開始しました。経鼻栄養は中止し点滴を始めました。介護者となる長女さんへ吸引やオムツ交換を指導し起き上がる訓練も進め、言語療法士による経口摂取時の介助指導も行いました。「トイレに行かせたい」との強い思いがあり介護負担を心配しましたが尿の管も長女さんの意向で取りました。

状態的にも不安は残りましたが、さかき診療所在宅管理で訪問看護を利用しながらの自宅退院となりました。

さかき診療所での関わり『これぞ在宅医療!やっぱり家が一番!』

当初、1本/日の輸液でしたが、血管確保が段々難くなり、1本/2~3日の輸液へ。その後、Aさんが点滴を拒否されたため、尿の量を見ながら長女さんが少しづつ頻回に水分や食物を進めてありました。
その後、介護の甲斐あり通所サービスやショートスティを利用するまでになっているとの情報があり早速、往診に同行しました。


Aさんは満面の笑みで迎えてくれました。
長女さんも嬉しそうに「どうかすると私より食べるんですよ!」「正直、不安はありました。でも、今は、漏らすこともなく介助でポータブルトイレも移れるんです」「往診にも来てもらえるし…」と笑顔。

今回は、看取り方針での自宅退院から一転。
住み慣れたご自宅で家族の愛情に支えられ、自分らしく在宅生活を継続されている患者様の事例でした。

「その人らしく」を支えたさかき診療所での医療、看護支援です。
私たちは患者さん、家族の思いに寄り添った支援を目指し日々努力しています。

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